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DATUMS 1991.05
テーマ・パークとは何か?

田中 靖  労働情報センター事務局次長

■たなか やすし


  現在、全国で30を超えるテーマ・パークの開発・開業が予定され、テーマ・パーク時代の本格的到来を迎えようとしている。
  そもそもテーマ・パークとは何か? 『日経リゾート』誌の「用語解説」では、「遊園地の中でも『地域』や『時代』といった特定のテーマに沿って園内の環境を非日常的な雰囲気に作り上げた施設」とある。しかし、日光江戸村はテーマ・パークと言われるが、明治村はテーマ・パークとは言われない。テーマ・パークとは『抽象的なテーマを具現化することに“こだわり”を持った遊園地』なのである。
  テーマ・パークの由来は、アメリカにおいて映画や自動車等の魅力に対抗できなくなった遊園地のリストラクチュアリングの機運の中、「地上で一番幸せな場」の創出をめざしたディズニーランドの出現(1955年)によって、それまでの遊園地(ライドパーク)と区別する概念として定義された。
  ではなぜ、日本に最近急激なブームが起こったのかと言えば、以下の理由が考えられる。(1)TDL(東京ディズニーランド)効果(TDLの成功で、テーマ・パークが有望産業であることが証明されるとともに、既存遊園地のリノベーションが進んだ)、(2)企業の遊休地の有効利用、(3)製造業の事業再構築(例:スペースワールド)、(4)レジャー市場の拡大、(5)地域活性化(自治体がテーマ・パークを積極的に誘致)
  テーマ・パークの特徴としては、(1)巨大投資の必要性(客を惹きつけるアトラクションの建設や、非日常空間の演出(待ち時間や食事・買い物の間も非日常性空間の演出により客の満足感と購買意欲を高める)などが挙げられる。
  今後はTDLに見られるように、第1パークの営業的成功をテコに、そのソフト・ノウハウを有効活用し、第2パークの建設や系列化を図ることが想定される。また、地元経済に密着した第3セクター運営方式の増加が見込まれる。

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