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DATUMS 1991.09
外食産業は本格的競争時代へ

現代食生活研究会



  1971年7月、東京・銀座三越の一隅にマクドナルド1号店がオープンした。我が国へのハンバーガー、否アメリカの外食文化の上陸の嚆矢である。この前年、東京・国立の郊外にスカイラーク(後にすかいらーく)1号店がオープンしている。ケンタッキーフライドチキンやミスタードーナッツの1号店もほぼ同時期にスタートをきっている。
  表1は、日経流通新聞が毎年実施している「日本の飲食業ランキング」調査の最新年版(1990年度実績)である。みられるように、20年ほど前に文字通りゼロからスタートしたこれら外食チェーン企業は、今や軒並み年間売上高1千億円を凌ぐ企業となった。
  売上高ランキング第1位の日本マクドナルドは、同表によれば店舗数778店舗、年間売上高1775億円である。1店舗平均2億3千万の売上高となる。店舗数を単純に47都道府県で割ると1県平均17店舗の出店数である。あるいは、毎年39店舗づつ新店舗をつくっていったとしないと、この数値にはならない。巨大でかつスピーディーな歩みという他ない。
  ちなみに、表2は10年前(1980年度実績)のランキング調査実績である。2つの表を重ねてみると、この間の外食産業の栄枯盛衰の様がよくわかる。要するに、アメリカで開発されたチェーンレストランの運営手法に長けた外食企業の成長性が著しかったのであるが、そのような運営手法の採用と発揮に遅れをとった企業は、後退の局面を余儀なくされているのである。
  しかし大手外食企業同士もここへ来て、熾烈な競争場面に入ってきた。フライドチキンマーケットはこれまで全くケンタッキーフライドチキンの独壇場であったが、マクドナルドがケンタッキーフライドチキンとほとんど同様の商品提案・価格政策で、フライドチキンマーケットへの参入を開始した。既に山梨県でのテスト販売をすませ、今年末には全国200店舗にフライドチキンメニューを導入予定である。
  ファミリーレストラン業界も、これまでの全国統一メニューのチェーン原則を下げて、きめ細やかな消費者対応へと戦略を転換した。商品対商品、店舗対店舗、企業対企業の本格的競争時代が始まったといえる。

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