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DATUMS 1992.03
オート・キャンプ――欧米事情と日本の未来

岡本 昌光  社団法人日本オート・キャンプ協会専務理事



  オート・キャンプは、経済的に豊かな国でなければ育たない。第二次大戦中アメリカには世界の金が集まり、文字通り豊かな国であった。戦争中、レジャーを我慢してきた大衆は、戦争が終わると同時にキャンピングカーに飛びつき、10年間で300万台のキャンピングカーが売れた。街工場のおやじさんが、キャンピングカーメーカーに転身し、ミリオネアー(百万長者)になったのもこの頃である。このサクセスストーリーは、「ウイナベーゴ」物語としてアメリカではほとんどの人が知っている。アメリカは今日では、全米に3万ヶ所のオートキャンプ場と、1,000万台のキャンピングカーを保有している。
  また、キャンピングは長期の休暇がなくては育たない。たとえばヨーロッパでは人間らしい生活を追求し3週間連続の休暇を獲得している。1960年代にはすでにフランスでは国内の旅行者の60%がキャンプ場を利用するまでになった。
  この成功はヨーロッパ各国を刺激し、こぞってキャンプ場を整備士、小さな村にもひとつはオート・キャンプ場があるところまで普及した。この間、キャンプテントやキャンプ用具は売れに売れ、かつまた、キャンピングカーを保有することはステータス・シンボルとなり、70年代には100万台が保有されている。
  日本におけるキャンピングカーの保有台数の推移を見ると、アメリカとフランスを例に述べたように、経済の発展と余暇の増大がに日本でもキャンピングカーの保有台数の伸びに大きく影響していることがわかる。また、家族連れで楽しむファミリーキャンプの人口は平成2年末には1,000万人に及んでいる。この数字は長期休暇の普及によってさらに伸びるだろう。都道府県別保有台数を見ると、首都圏、愛知、大阪、北海道、沖縄が他府県よりも一桁多くなっている。
  振り返ってみると、日本にオート・キャンプが入ってきた時は、オート・キャンプが「家族で遊ぶ」レジャーであることがわからず紆余曲折した。しかし、ようやく最近になり本格的なキャンプ場が50ヶ所整備され、キャンピングカーも3万台が保有されるようになり、保有台数は昭和55年当時とくらべると10倍以上の伸びとなったが、主にこれは自走式キャンピングカーの伸びによるものである。

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