[BACK]
DATUMS 1996.08
中国地方発信! NPOで地域づくり

西林 洋治  (株)グロウブ・ダイナッミクス代表取締役

■にしばやし ようじ
 1949年広島市生まれ。73年広島商科短期大学卒業。自治体、地元紙、経理学校職員等を経て76年喫茶店を開業。現在(株)グロウブダイナミックス(居酒屋ろいず経営)、(株)アイランド倉橋(無人島探検等)代表取締役。94年TBS「酒づくりイラスト」等テレビ出演多数。『いま、中国地域が動く』を編集。複合交流拠点の一手段としてサテライトショップ研究会、「右手にロマン、左手にソロバン」をかかげ、産業振興で地域おこしをめざす。


  中国地方の地域づくり団体、その中でも私が係わっているものに、「瀬戸内海交流会」「酒おこしまちおこし研究会」「活充の会」「市民活動研究会」「無人島探検短期大学」等、数々のグループがある。瀬戸内海という自然資源を活用して沿岸市町村が広域的に地域づくりに取り組んだり、酒蔵を核とした地域づくりにとりくむなど手法もバラエティにとんでいる。
  なぜに、このような活動に関心をもつようになったのだろう。ひとつには、平等を理念とする行政では対応しきれない、あるいは網の目からこぼれた問題・分野が生じていること。そしてこれらの問題や分野に対して住民自らがその解決に直接参加できること、言い替えれば自己実現の場となること。さらに、民間ならではの機敏性と冒険的・先駆的に対応できる「おもしろさ」からであろう。
  地域社会をはぐくんでいくうえで、コミュニティの機能は必要であろう。しかし、都市化が進む中で昔のムラ的コミュニティは変容を迫られているし、変わらなければなるまい。コミュニティの担い手として、これからの21世紀はボランティアや市民活動団体などのネットワークがものをいう時代になるのではないだろうか。
  必要性を感じながらも、いくつかの事務局を兼ねた経験から、しかしながら、このような市民団体の財政基盤の脆弱さをいつも痛感している。なんとかしようと事業化もめざしている。三重県では高齢者の助け合いを生協というかたちではじめ、やってもらう福祉から、参加の福祉に転換して助け合いの協助が大きな力となっているようだ。NPOにもマネジメントが必要だ。制度に先んじて、NPOのマネジメントをするNPOを作ろう。
  ところで、東京市ヶ谷に、地域おこし関係者の交流の場として知られ、「ふるさと村・東京役場」の異名を持つ「浪漫亭」がある。居酒屋をやりながら、地域づくりに係わり市町村職員の店員研修や自治体の観光・特産物PRなどユニークな取り組みをしてきた。NPO居酒屋とでも呼ぼう。先般店主の鈴木繁夫さんが病に倒れ休業中とのこと。地域づくりとその財政基盤としての居酒屋事業、そして、交流・ネットワーク・コミュニティの拠点として正に、キーワードを揃えているようである。再開がのぞまれるところである。
  夢は瀬戸内海をゆっくりクルージングしてまわること、そして、皆さんと瀬戸内海のサンセットクルーズを楽しむこと。
  “広島でまよったら西林をさがせ!”

[BACK]