[BACK]
DATUMS 1998.08
災害にバイク走る

山口 幸雄  日本救難バイク協会北海道支部事務局長

■やまぐち ゆきお
 1947年、北海道釧路市生まれ。ブリジストンタイヤを経て、現在三井ホーム関係先ホームメディック主宰、96年より災害ボランティア日本救難バイク協会北海道支部事務局長、バイクサポート北海道「ベルズクラブ」会長。


  1995年、阪神淡路大震災を契機に発足した日本救難バイク協会は、バイクの機動性と有効性を生かしたボランティア団体です。被災地からの要請により、東京都東久留米市消防本部の「救急赤バイ隊」が出動したことがきっかけになり、その民間版組織として発足しました。現在、全国16支部 600名を有し、なかでも北海道支部は 100名と支部としても大きい支部です。
  発足後、色々な訓練を行ってきました。キャンプを行いキャンプ場内で救急救命訓練やロープワーク、消防署と組んでの防災訓練、血液、医薬品、食料品、書類等の配送訓練など、いろいろな分野にわたり災害に備えて訓練を行っています。メンバーは年齢も18歳くらいから65歳くらい、職業も市職員、サラリーマン、学生、婦人自衛官、看護婦さんとさまざまで、女性の方のバイクボランティアもふえております。バイクを通勤の足にし、ツーリングをするなど、自分の好きな趣味を生かしたボランティア活動ができると皆考えているようです。
  その他に北海道の地域性もあり、雪崩遭難訓練、冬場の災害に備えての雪中キャンプ(雪の中にドームを作って寝袋で何泊も泊まる訓練)は大変な寒さとの戦いです。自分たちが体験していないと、細部にわたって教えられないと思うからです。
97年1月に発生したロシア船タンカーの重油流出事故に際しては、三重県支部を中心に各支部などからも重油撤去作業を支援するため出動して、大きな成果をあげました。各支部は行政のみでは対応しきれない災害に、これからも積極的な支援をしていきたいと常に思っています。
  それとともに、道外からのバイクツーリングの方々のサポートを行っています。それが「ベルズクラブ」です。ベルズクラブは、知らない土地に来て、病気、ケガ、バイクの事故などで困っている人をサポートするクラブです。自分たちも他の見知らぬ都市、町に行って心細い思いをしたことが幾度かあります。そんな時、気軽に声をかけてくれる土地の人の心にふれる思いがしたものです。そのような経験をもとに、道内のツーリングの支えになればと思い、2年前に発足しました。そして、ツーリングをいい気持ちで楽しんで帰っていただければ幸いと思っています。
  今後、一般のライダーの方も含めた訓練や、自治体、福祉団体、医療機関との災害救援に対する取り決め、また会員の資質の向上を図るためにも、救命講習や走行訓練、安全運転教育などの啓蒙活動にも力を入れて、社会的地位の向上を目指していく方針です。
私自身のモットーは、今日を一生懸命、今を一生懸命やり遂げ、悔いを残さない人生を送りたいと、常日頃思い続けている今日このごろです。

[BACK]