九地協サマーセミナー2000:パネルディスカッション 
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九地協サマーセミナー2000:博多より、バリアフリーを考える
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司 会 では、最後にまとめとして一言ずつアドバイスをいただきたいと思います。

寺 崎  私自身、旅を通じたバリアフリーへの取り組みをライフワークの一つとしておりますので皆さまに申し上げたいことは、ただ一つです。とにかく肩を張らないで普段着で障害者の方々に接していくことだけを心がけて欲しいと思います。様々なお客様と接するなかでは、自分の気持ちと自分の体の反応が違うということもあるでしょうが、聞きづらい言葉にしても、じっと聞いていれば何となくわかってくるものです。そのような関係ができてくれば、自然と良質なサービスが提供できるのではないでしょうか。

鶴 田  樋口さんからもお話がありましたように、基本的には慣れるということが一番大切だと思います。ただ、そばに障害を持った方がいらっしゃらないと慣れるといっても難しいですね。一番簡単なのは、友達をつくってしまうことです。別府には『太陽の家』という障害者の自立組織があるのですが、皆さんのお近くにも同様な活動をしている組織があるはずですので、積極的に関わりを持たれてはいかがでしょうか。外国人への対応と同様、まず友達をつくるということを心がけてみてはいかがでしょう。

樋 口  見て見ぬふりはしないで下さい、ということを最後に申し上げておきたいと思います。見られていないと危ないときもありますし、必要な時にはしっかり見ていていただいて結構です。あとは、繰り返しになりますが、慣れていただく以外に有効な手だてはないと思います。そこで宣伝ではないですが、実は山下さんと「ふくし邑」という障害者による共同作業所を運営しています。車いすの扱い方や対応の仕方などの出前講座もやっておりますので、慣れたいという意欲のある方は是非ご利用いただければと思います。よろしくお願いいたします。

山 下  私は本日何度も「プロ」という言葉を使いましたが、私もある意味では障害者のプロです(笑)。しかし、どちらか一方の論理だけで取り組むことは危険です。例えば私がバリアフリーの建物を望んでも、プロの設計士の方と互いの意識を融合させながら作り上げていかないとバリアフリーにはならないのです。今回の検証でもありましたが、ホテルの客室に実際に行ってみると「こんな時はベッドを動かしていたなあ」ということが思い出せるんです。いきなり何かアドバイスをと尋ねられても普段はそのようなことは全然思い出せない。私は対応する側のプロではありませんから。でも互いが普段からお付き合いを続けていければ、本日話し合われた様々な課題についても、きっと良いアイデアが生まれていくのではなかと思っています。

大 原  今回山下さんや樋口さんをはじめとした障害をお持ちの方々と初めて接することができ、様々なご意見をうかがうこともできましたが、やはり皆さんの要求されていることは千差万別ですし、障害をお持ちになってどのくらいの年月が経過しているのかによっても、要求されるものが全く違うということがあると思うのです。ですから、マニュアルをつくるというよりも、相手が何も求めているのかをきちんと聞きだすということを、受入サイドとしてはまずは身につけておく必要があるなということを強く感じました。

内 藤 本日は長時間にわたり貴重なご意見、アドバイスをありがとうございました。