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“非同期”〜シンクロをやめると時間を多層的に使える〜
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□プロフィール 博報堂入社後、博報堂総合生活研究所に。現在、主席研究員。主な研究領域は、消費社会論、生活者動向予測、生活者価値分析、団塊世代分析、自動車の文化と生活など。東京都高度情報化委員会委員、通産省産業構造審議会流通問題検討委員会委員の他、埼玉大学教養学部、明海大学経済学部、東京大学社会情報研究所などで非常勤講師を歴任する。 『タウンウォッチング』『「五感」の時代』『職人技を見て歩く』など多数の共著等がある。昨年のレジャー研での基調講演「生活者の今を価格で斬る」でもおなじみ。 博報堂生活総合研究所(以下、博報堂総研)では、生活者の近未来動向を予測する、いわば天気概況のようなかたちで毎年『生活予報』を発表していますが、2002年版ではそのテーマを「非同期」としました。わかりやすく言えば「一斉にではなく、それぞれがめいめいに」という意味合いです。サブタイトルの「シンクロをやめると時間を多層的に使える」は、まさに今レジャー研のテーマである「シングル社会」と関連する事柄です。実は、博報堂総研ではここ十数年、生活者の変化の中心的な特徴の一つとして、シングル性の高まりに注目してきました。日本の生活者は、西欧諸国社会の個人主義とは全く違ったかたちで、どんどん個人化していくプロセスにあります。そうした生活者の変化、あるいは生活者の変化をもたらす社会動向の変化、インフラの変化といった事柄について、本日はお話させていただきます。 さて、この「非同期」の話に入る前に、生活者の現在における状況、そして10年間にわたる変化の様子について見てみましょう。当総研では、『生活予報』とともに設立以来続けている『生活定点調査』というものがあります。その調査結果についてポイントだけご紹介しておきたいと思います。 |
■『生活定点調査』に見る、生活者の現在、そして10年間の変化
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まず、最新データとなる2002年実施の調査結果ですが、現在の生活者の特徴として、大きく4つのポイントが挙げられます。
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以上4点が現在における日本の状況ですが、次に、もう少し遡って10年間の動向をみてみましょう。私どもでは、それらを9つのポイントにまとめてみました。
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《情報意識と行動の変化》 ![]() (博報堂総研「生活定点調査」:首都圏と阪神圏20歳から69歳・2000人・隔年実施より) |
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