SQUARE:2001.Spring
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オーストリア在住
リサ・ポランツ
クランボス
聖ニコラウスのお付きの人
“クランポス”

※絵をクリックしてみて下さい
日本人は国際結婚に向いてる?

  国際結婚がうまくいかない原因は、宗教の違いと食習慣の違いなのだと言われている。
 しかし、結婚10年目に突入した私は、宗教の違いで不都合を感じたことはない。それは多分、誕生、お宮参り、七五三と神社に出かけ、婚姻は神前結婚、葬式は仏教でという日本の平均的な家庭に育った私が無宗教だからであろう。 そんな私とカトリック教徒の夫は、オーストリアの教会で結婚式を挙げた。オーストリアでは「生まれてくる子に洗礼を受けさせる」という書類に署名することが、カトリックの教会で式を挙げる条件で、私はさして抵抗を感じずサインをした。どこの家庭でも食堂の壁には十字架がかけられ、祝祭日のほとんどがキリスト教の祝日であるというこの国の生活にどっぷりつかっていると、それが自然に思えたのだ。
 以前は無宗教の私も、イースターやクリスマス、お祭りの日には教会へ出かけたものだ。娘が私の生活に入りこんできてからは、イースターサンデーにはうさぎ役を買って出て、教徒である家族が教会に行っている間に、庭にプレゼントを隠すために留守番。お祭りの日は、ごちそうであるローストポークの焼き加減を見るために居残り。クリスマスイヴのミサは夜も遅いので、私と娘はとっくにベッドの中という具合に、近頃では滅多に教会に足を運んでいない。 日本ではほとんど馴染みがないが、クリスマスからさかのぼって四週前の日曜日は「アドヴェント・ソンターク」と呼ばれ、この日からクリスマスの雰囲気が盛り上がっていく。日本ではリースと呼ばれている「クランツ」にたてた四本のろうそくの一本目に火を灯すのもこの日。その後クリスマスを心待ちに、毎日曜日に一本づつろうそくに火を灯していく。こうして、一年で一番暗い季節を乗り切るのだ。
 アドヴェント・ソンタークのミサの後には教会の外でバザーがあり、牧師館ではケーキやお茶、コーヒーが振舞われるので、実は私ものこのこと出かけてしまう。
 ウーン、教徒でもないのに、クリスマスを祝い、バレンタインデーだと騒ぐ日本人の血潮は10年が過ぎても失われていないようである。すんなりと何の宗教でも受け入れてしまう日本人の柔軟性と言うか、優柔不断というか……。 若い世代には珍しくもないが、主人もあまり教会へ行かない。しかし、義父母は余程のことがない限り毎日曜日にミサに出席している。退職して年金生活に入る頃には、はたして主人もそうなっているのだろうか……?

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