SQUARE:2001.Winter
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◆ショー以外の場でのエピソード あれこれ













(すべての公演が終了した後、神戸駅にて)


1)食 事
 
 Cassandraは、ベジタリアンで、肉はもちろん、魚、ミルク、クリームなどは一切食べない。レストランに入ると、英語のメニューが置いてあることは少なく、また英語で食事内容を伝えられるウェイトレスがいることもまれで、必然的に、食事内容をすべて私が説明することになる。しかし、私の食物に関する英語力はかなり乏しく、一つ一つの日本料理を英語またはASLで説明することはとても難しい。こんにゃく、餃子、ごぼう、納豆、かまぼこ・・・、そのたび英単語電子辞典で調べて説明するが、なんともぎこちない説明の仕方になった。「納豆は、なぜこんなにねばねばするのか?」「日本酒はどうやって作るのか?」「梅干とは?」などの質問にもきちんと答えられるよう、日本の料理についてはきちんと英語で説明できるだけの語学力をつけておくだけでなく、料理そのものに関する基礎知識も身に付けておきたい、身に付けておかなければならないと痛感する。
  神戸のスペイン料理店で列を作って並んで待っていた時の話。ある女性のお客さんが列を無視して席に座ろうとしたが、お店の担当者に呼び止められて、列に並ぶように言われ、私たちの後に並んだ。ようやく自分達の番になり席に着いて、注文を始めたのだが、Cassandraが食べられるものかどうか、一つ一つ確認をする必要がある。ベジタリアンに関することだけではなく、Cassandra以外はろう者なので、ウェイトレスとの会話に苦労し、注文が終わるまでに20分以上かかっただろうか・・。ようやく自分達の注文が終わって落ち着いて周りを見ると、CJが私たちに言った。
 
 「あそこのテーブルに座って食べているのは、列を追い越して入ろうとした人じゃないか?自分達よりも遅く入ってきたのに、もう食べてるよ。」みんなは顔を見合わせて苦笑いした・・・。

2)電 車(移動)
 
 ショー会場が、東京、仙台、北九州、豊田、神戸と離れていたこともあり、会場へ向かうたびに大きなスーツケースをもっての移動が必要であった。スーツケースを持ちながらの移動を通して、地下鉄、JRの駅は、なんとエレベーターが少なく、使いにくいことかということを、理屈ではなく、体で痛感した。
 
 新幹線から降りて、エレベーターで下りたいと思うが、近くには見当たらないので、ホーム設置の売店まで歩いて販売員に聞いたら、「あそこに警備員がいるのでエレベーターを使いたいことを伝えて下さい」とのこと。「あそこ」とは歩いてきた途中通りすぎたところで、警備員のいる方向と、エレベーターの位置は、反対方向にあり、しかもエレベーターは駅の片隅に隠れており、必ず警備員と一緒に内部通路を通る必要があるというのだ。この駅システムのあり方には、どうしても納得がいかなかった。
 
 地下鉄利用の際でも、乗り換えに苦労し、階段を下りるときにスーツケースの下の取っ手を持ちすぎたせいか、持つ部分が取れてしまい、さらに運ぶのが困難になってしまった。ようやくたどり着いたエレベーターでも、となりに電話が置いてあり、その電話を使わないとエレベーターが使えないところもあった。大きな荷物をもっての3週間の移動経験を通して、今さらながら、車椅子の方の利用を困難にしている街づくりのあり方に大きな疑問をもった。これまでも意識はしていたが、自分の体験としてではなかったので、今回得られた気付きと体験は貴重だ。スロープ、エスカレータ、エレベーターの増設、アクセスの拡大について、積極的に働きかけていきたい。

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