SQUARE:2000.Autumn
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在日バングラデシュ政府観光局長
高山 和枝



バングラデシュ概略図

はじめに

  人口およそ1億3000万人、面積は日本の約1/3、北及び、北東インド、東南をミャンマー、南はベンガル湾を臨む亜熱帯、季節はモンスーン、主要言語ベンガル語、イスラム教徒85%、他にヒンディー教徒、仏教徒と続く。主な季節は冬(11月〜2月)夏(3月〜6月)モンスーン(7月〜10月)と大まかに別れるが二ヶ月ごとに微妙に変化し、この国の人々は6つの季節に分ける。最高気温35度、最低気温8度。
  “わが黄金のベンガルよ、私はあなたを愛します。いつもあなたの空、あなたの風が私の心に笛の音を響かせます。母よ、早春にはあなたのマンゴーは畑に、香りが満ち溢れます…”と歌われる国歌はノーベル文学賞を受賞した詩人タゴールのものであり、ベンガル地方をこよなく愛するこの詩に魂をゆすぶられる思いがする。
  同じアジアに位置しながらこの国を知る人は数少ない。イギリスのインド大陸植民地からの独立、東パキスタンを経て、再びパキスタンから独立へとバングラデシュはこの間多くの犠牲を払ってきた。また、度重なる洪水、サイクロン、干ばつなどの自然災害、そして人口増加と多くの問題を抱えているこの国がメディアから伝わるのは貧困を取り上げることはあっても、歴史、文化、一般市民生活を伝える機会に恵まれず、その情報は少なくマイナーな国でもある。
  一年間のバングラデシュへ訪れる日本人渡航者数はたったの5千人、この中に含まれる旅行者はほんの一握りでしかない。バングラデシュ、この響きに日本人の持つイメージは近くて遠い国であり、一昔前の赤軍派のダッカ事件、毎年大なり小なりの洪水に見舞われるニュースが新聞の片隅に載るくらいだろうか。
  初めて訪れれば沢山の川に驚くに違いない。別名、川の国とも呼ばれ、ボッダ川、メグナ川、ジャムナ川、プロモトロ川、モドゥモテェィ川、シュルマ川など沢山の川があるがその川幅は広く、これらの川には客船から小さな船まで行き交い、この光景を見たら海を想像するだろう。この川の国は“歌と詩の国”とも呼ばれる。未知の国を知ること、それは新しい出会いの始まりでもある。
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