SQUARE:2001.Winter
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タイトル:インタープリテーションプログラム


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(財)日本交通公社 市場開発室長
寺崎 竜雄


  
代表的な景色を確認しては次の観光地に移動するという周遊観光ニーズにかわって、ひとつの観光地にとどまり、地域の自然や社会の中にさらに一歩ふみこんでその地域のことを知りたいという意識が高まっています。今日では多くの旅行者が、いくつもの観光地を"効率的"に見てまわる旅行より、一つの観光地を"効果的"に見て回る旅行を求めています。見知らぬ地域で、より価値ある体験をするためには、手助けが必要です。この手助け、つまり観光客と地域サイドの間合いをはかり、ツアー参加者の感覚を調律する役割を果たす人たちをインタープリターと呼んでいます。このインタープリターが企画し実演する小旅行、すなわちインタープリテーションプログラム(少々長いので、本稿ではI・Pと略します)が、注目されています。

◆インタープリテーションプログラムのおもしろさ

――軽井沢・ピッキオ〜研究成果をおもしろネタに

軽井沢・ピッキオ(写真1)

―自然地域を楽しく歩きたいという旅行者が増えてきた―
(軽井沢・ピッキオ)




 
 長野県軽井沢に"ピッキオ"というI・Pを実施する集団がいます。(株)星野リゾートの一事業部として、同ホテルの宿泊客や周辺の別荘利用者を中心に案内してきましたが、最近ではピッキオのプログラムに参加するために軽井沢を訪れる観光客も増加しているようです。朝9時にホテル前からスタートする「野鳥の森ネイチャーウオッチング」は、インタープリターの解説を受けながら周囲の森の中を約2時間半かけて歩くプログラムで、参加費は一人1,300円、季節を問わず一人の申込みでもあれば実施しています。フィールドの様相は、季節によって、時間によっても違うので、インタープリターは周到な準備と相当数の話題を用意しなければなりませんが、逆に毎回異なった解説が楽しめるのでリピーターも多いようです。ピッキオは、この森の中で様々な研究活動を行っており、その成果をインタープリテーションの"おもしろネタ"として存分に活用しています。あっと驚くような不思議なこと、一歩踏み込んだ自然界の事実など、科学に裏付けられた最先端の情報が、プログラムの価値を高めているのです。



















さらにビンに採取し、水で溶かして何を食べたのかを観察する。この日のクマはアリをたくさん食べていた。

軽井沢・ピッキオ(写真2)




林道ウォークの途中で動物のフンを発見。箸でつついて、もとの所有者(正解はクマ)を推測する。
軽井沢・ピッキオ(写真3)

あらかじめ用意したサンプル(フンを採取し、洗い、濾過したもの)
からクマの生活習慣を学ぶ。
○○(軽井沢・ピッキオ○○○○○○